緑のコトノハ

いつか人間になるかもしれません。ならないかもしれません。

2022/05/01

九時頃起床、夜の、と言われる営みを朝から営んで、彼と二人金沢へ洋服を買いに出かけ、コストコに寄り、帰って自宅へ移動して寝た、と纏めたい。纏めた。現に纏められている。が、そうはしない。一、二文で片付く一日を、毎日平均二千字程で記しているのがどうしてなのか分からない。

朝は空腹に耐えて何も食べず、昼は金沢駅の駅弁屋でおにぎりと卵焼きとコロッケとビールを買って飲み食いした、どこも混んでいたから。おやつに土九というお店で鯛焼きを買って食べた。夜はコストコで買ってきたチキンの丸焼きを青菜と一緒に焼いたトルティーヤに包んで食べた。

彼がハンドルを握る車で移動する間中、自分は隣で好きな音楽を流し、熱唱し、ヘドバンし、バンドを組もうぜ、としゃしゃっていた。非常にダサい。

金沢では目当てのベルトを見つけることが出来ない代わりに、鮮やかな青のトップスと濁った赤のマスカラ、無印良品のトタンボックス、金沢の銘菓をいくつか、を手に入れた。

忘れてならないのは彼と偶然からの突然の贈り物。誕生日に、と彼にイルビゾンテで財布を買ってもらった。財布はコレだという形、財布はコレだという色、が自分の中でそれはそれは明確にある。偶然入ったイルビゾンテでそれらの条件に合致する品を見つけた。偶然バースデーウィークの最終日で、偶然優しい彼が隣で買おうか?と微笑んでいた。既に彼からの祝いのアレコレを享受しているのにも関わらず、偶然自分は彼の言葉に甘えた。正直イルビゾンテには何の思い入れも無いし、所持している人間を見てわぁ素敵と思ったことも無いし、そんなことはこの流れで明言すべきでないかもしれない、が、する。何はともあれ彼と偶然によって理想の財布を手にすることができた。非常に嬉しい。

コストコでは普段リピート買いしている物に加え、思いがけずフランスベッド社製の枕とアディダスのウィンドブレーカーを手に入れた。枕は彼も同じものを一緒に買った。眠りの質を司る、つまりは人生の質に少なくとも一割程度は影響を与えていそうな枕を、見た目と社名とノリだけで購入に踏み切る、という二十八にしてはヤンキーみたいなことをした。二人でやれば怖くなかった。

彼の家で夕食をとった後、ソファでだらりとしながら準備する彼を待っていた時、突然に其れは起きた。この一日、朝から何度も我慢を積み重ねていた。何を我慢していたのか?一つ一つ精査してみるとそれは取るに足らない彼への“ツッコミ”なのであるが、幾重にも重なったことでそれは全体として強大な力をもつものになった。要は、いちいちツッコむのも癪で彼の天然ボケを一日無視し続けた結果、それはあるキッカケをもって突然爆発暴走し、喉から気味悪い音と目から涙を出しながら永遠に笑い転げることになってしまった。彼は気味悪がっていたが、此方は久方ぶりに爆笑の渦に巻き込まれ、気分がスッキリとしている。

夜、疲労による眠気に負けて、購入品開封の儀、という買い物に出かけた休日の夜の醍醐味を味わえなかったのは計算外だった。