緑のコトノハ

いつか人間になるかもしれません。ならないかもしれません。

Happy Xmas

2021年12月25日土曜日

 

日付けが変わっていたかどうかが分からない。ケーキはもう食べられなくて明日に回すことにし、がま口作りを再開する。彼氏の手助けがすごく助かる。

途中どうにも眠くなってしまって、脳を起こすために東京事変をBGMにかけてもらう。歌いながら作らないと寝てしまう。手芸店でもらったレシピでは訳が分からず、Youtubeで動画を見て参考にしながら作った。

2時半頃、完成。これは喜ぶはず...と妙に自信が持てた。Sさんは26日で38歳になる。欲しいものは自分が買って渡せるものより良いものを、自身で買ったりMさんに買ってもらったりできるだろう。じゃあ何ができる?と思った時に何故かがま口を作ることを思いついた。おめでと~~沢山お金が巡ってきますように~~~!と願掛けしながら仕上げのペンチで塞ぐ作業をした。勝手に財布として使うと思っている。

完成したのでお風呂に入って寝よう、と彼氏にお湯を張ってもらう。先に入ってもいいと言うのでお言葉に甘えた。生理も終わっていたことだし。

順番に2人ともお風呂を済ませると、4時前。寝室に移動してベッドに入る。これまでに3度?泊まっても何も起こらなかったけれど、今夜はお付き合いをしてから初めてのお泊まり、更に聖なる夜。流石に何某かあるのでは、と心づもりをしていた。

が、しばらくすると隣から鼾のような寝息が聞こえてくる。...は?

眠れない。何度も目を覚まして一言二言交わしてはいたが、明らかに寝るモードの彼氏。当方眠れないのですが。何度かいっそ「どういうこと…?」と切り出そうと思った。でも今は別れの機を見ているだけで先は長くないと思っているので、身体の関係は持たない方が良いと判断し、此方も寝るモードに切り替える。

”其れ”が問題ではなかったようで、ずっと眠れないまま目を閉じているだけの時間が過ぎる。前にも一度そうだったことがある。彼氏が横にいると、どうも気が休まらず眠れない。時計を見ると6時半を過ぎている。

8時頃、眠るのを諦めることにする。起こさないようベッドを出てリビングのソファで毛布を被って横になり、スマホで日記を綴っていた。自分が隣にいなくなってから彼氏の鼾は大きくなった。彼もちゃんと眠れていなかったのかもしれない。毎日大きな鼾をかく人とは共に生きていくことが出来ない、という確信がある。こちらが寝不足になってしまう為。

9時頃、彼氏が目を覚まして、え…?という表情をしながら此方にやってくる。おはよ、と言い合ってから一睡もできなくて諦めたことを伝える。自分には時々こういう事がある、と説明したけれど、何となくで向こうも気づいていると思う。そんな反応だった。

 

朝と昼を兼用で昨夜買ってきたケーキを半分に切って食べた。2個で限界になり、残りの1個は彼氏に食べてもらった。どえどえした。どえどえ、は大学時代の友人Yの造語です。甘いものを食べ過ぎた時に気持ち悪くなる現象のことを、どえどえする、と言います。

 

ずっと自分に「私は寝た、私は寝た、私は寝た」と言い聞かせ、この後のバイトの為に残っている体力への不安をかき消した。

Sさんから買い出しがおしているから14時からでお願いしますと連絡が来る。1時間長く彼宅にいれることになり、ゆっくりと身支度を始める。思っていたよりも身体は軽い。ハイになっているのかもしれないな、と思った。

13時にアパートを出るまでの時間、写真の話等していた。自分はポートレートが好きで、でも写真家が私生活で妻を撮り続けた写真集に限る、と言うと、その後、トイレからリビングに戻ってきた瞬間を待ち構えていたらしく、一眼レフで激写された。え…と一瞬なったけれど撮れていた写真は好きな系統のthe素、という感じの写真だった。

 

13時頃、アパートをあとにする。バイト先へ向かう途中コンビニに寄り、チョコラBBを買って飲む。

 

14時前にバイト先に着いた。制服に着替えるなり、前もって症状は伝えてあったので、MさんSさんから大丈夫か?いけるか?と聞かれる。いけます!と答えたことによって腹を決めた感が自分にも出てきた。

店内の掃除や洗い物、コース料理の打ち合わせ、買い出し、下処理の手伝い等する。時間が迫った頃にタクシーで追加の買い出しに行き、カップルで混み合う百貨店を小走りでかけ抜けている瞬間、何故か救われた気分になった。バイト呼んでもらえて良かったな、みたいな。

あっという間にオープンの時間になる。

18時半に最初のお客が来て、20時前には5組全て揃った。1組を除き、カップルと夫婦のお客。

途中大きな大きなミスをした。自分の担当テーブルだった。それでもMさんに怒られるのはSさん。今まで見た中でもダントツで怒っていた。自分だったら、こわくて泣き出してしまいそうなくらい。見ているだけでも涙が滲みそうになる。

何はともあれ泣きそうになっている場合ではない、と気合いを入れ直して働く。

デザートまで出し終わり、厨房が落ち着くと、MさんはBGMを『Happy Xmas』にして「ジョンレノン好きでしょ」と言ってくれた。その瞬間、自分でも意味が分からないけれど、今日が今までの中で1番幸せなクリスマスだろうな、と思った。

お客さんが帰って行くと、不思議なことにバイト前まで下していた胃腸の調子が良くなっていることに気付く。

 

片付けの前に一旦休憩しよう、とカウンターに3人で座り、Sさんの友人に貰ったというシュトーレンを切って頂いた。