緑のコトノハ

いつか人間になるかもしれません。ならないかもしれません。

純なものたち

2021年11月28日日曜日

 

先程までの眠気はどこかへ行ってしまった。何時間経過した?ずっと起きている。Yさんはベッドに入るなりこちらに背を向け、おやすみなさいと言った。その瞬間から身体が強張り神経が逆立つ感覚がある。自分とYさんの間に出来た隙間に入る冷気、窓からの冷気が寒い。つけたままの下着が息苦しい。流石にシングルベッドに大人2人で寝るのは無謀だったかもしれない、窮屈で休まらない、下着を外すには酔いが醒めてしまっている、と矢継ぎ早に走る冷静な思考が脳と身体を休息へと向かわせてくれなかった。


そのまま朝を迎えた。
明け方、夢か妄想か判断がつかない何かを見ていた。かろうじて、程度の浅い眠りはあったのかもしれない。
この人生において、人との眠りは大概自分を不幸にしてきた。2人で眠ることの安心をくれたのは両親。2人で眠ることの幸福をもたらしたのはHさん、I。驚くほど多くはないけれど、それでも何人もの男性と眠りを共にしたことがある。指1本も触れてこなかったのはYさんだけで、それがどうこうと言うのではなく、単純に不自然を感じた。その不自然さが”眠り”という自然を阻んだのかもしれない。

 

8時、Yさんの目覚まし時計が鳴る。Yさんが起きてベッドを出て行き、数分経った後自分も起きて寝室を出た。
2日酔いと寝不足で物凄く気持ちが悪い。ソファでぐったりしているとYさんが寝室から毛布を持って来てかけてくれた。朝食を準備してくれようとしていたので食べられない、と伝える。珈琲だけ頂いた。少し会話をする。
Yさんは大学時代の友人の結婚式に出かける準備を始めた。自分は昨日からまた持ち歩き始めたボイスレコーダーで勝手に生活音を録音し始め、本を読んでいた。Yさんが洗面台を交代してくれる。洗顔・スキンケアと着替えをして眉だけ描き、髪を梳かしてバッキンガム宮殿の衛兵のようなふわふわの黒い帽子を被って準備を終えた。
濡れ髪のスーツ姿になったYさんを見て、式に参加するのにここまで短時間で準備が整う男性は楽だと思った。自分は赤のカーディガンに黒のベロアパンツを履いていたので本当に衛兵みたいだな、と可笑しい気持ちになっていたけれど、Yさんは自分を見てマダム、と言っていた。

10時前、Yさんの車を停めてある場所まで送って行き別れる。Yさんがしばらく何か言いたげな顔をしていると思ったら、ドアを閉める直前に、11日空いてたら宇宙のとこ行きましょう、とお誘いされる。

自分がYさんに話す内容は、スマホを手放そうとしている話、自然や宇宙系の話の割合がとても多い。それを受けてLINEではなく直接、しかも自分が行きたいと零していた宇宙博物館に誘ってくれたのだろうな、と思う。
原因は完全に寝不足と分かっていたけれど、気分も思考もぐちゃぐちゃになっていた。
すぐにコンビニに入り、珈琲だけ買って駐車場の車内で休憩する。Yさんと別れるのも、かと言ってずっと一緒に居るのも、帰宅するのも、何処かへ出掛けるのも、全部違った。嗚呼眠らないと、と思う。妹から姉が熱を出して姪が来ていると連絡があったので何となく帰ることにする。

 

家に着くなり、外で母と遊んでいた姪が嬉しそうに名前を呼びながら駆け寄ってくる。車に乗っている昨日買った大きなサメを見せると更に喜んだ。母は、買ったの、と呟くように言っていた。

サメを運ぼうと自室に向かうと姪がついてくる。サメをとりあえずベッドに置くと、姪はくまと宇宙人もベッドに移動させてきて遊び始めた。元バイト先のMさん、Sさんがお友達あげる、と或る日突然自分にくれた宇宙人のぬいぐるみ。姪はそれをぴんくとあおのタコさん!ほしい〜と言って1番気に入っていた。それはプレゼントで貰ったお友達だからあげられないの、と言うとじゃあ皆で一緒に寝てね?と言われた。

 

姪は自分と動物園に行きたいと駄々をこねたけれど、母と2人で出かけてもらい、自分は居間の炬燵で仮眠をとった。寝つくまで長谷川潤のクレンズ生活をYouTubeでみていたら、美しさに涙が出てきてしまった。

 

仮眠から起きると16時。二日酔いと長谷川潤に影響されて、野菜や果物を買いに行こう、と家を出る。スーパーに寄ってカゴを持つも、レジの行列をみてカゴを戻してしまった。それだけで疲れてしまい、ミスドに入って休憩する。ポンデリングとチュロ。江國香織を読みながら食べる。

結局、ドーナツを食べて帰るだけになってしまった。ドライブ音を録音したくてレコーダーを回して帰宅する。

 

家に着くと、姪がまたタコさん見に行きたい!と自分の手を引いて行く。これ〇〇ちゃんにあげるね、プレゼントね、と銀杏の葉を貰う。どうしたの?と聞くと、公園で拾ったの、と言っていた。こう言う贈り物が1番心に響いてしまう。

今年の冬の終わり、前の職場の同僚だったOの幼馴染・J君が神奈川から遥々遊びに来ていて皆で一緒に出掛けた時、J君から僕からの愛!受け取って!と雪玉を貰った。冷た…なに?と返すと、ちゃんと中見て!というふうなジェスチャーをするので割ると中から何の木のものかは分からない三つ葉がでてきた。3つに別れた堅い愛、と言うとちゃんと大切にしてね、と言われた。その後すぐに入った喫茶店に置き忘れてしまったのに、わざわざJ君は取りに戻って、ねぇ何か大切なもの忘れてない?とまたその葉を渡してくれた。それなので今も大切なものを纏めてある場所にクリスタルやクオーツ達と一緒に飾ってある。J君の愛。

無垢は尊い

 

先にお風呂に入り夕食。ポトフ。姉の熱が下がらず、母が看病に出かけ、姪は泊まっていくことになる。

22時頃、歯磨きなど済ませ、日記を更新してすぐに寝た。