緑のコトノハ

いつか人間になるかもしれません。ならないかもしれません。

湧き上がる執心に諦念が落ち着けと囁く

2021年10月16日土曜日

 

0時半ごろから6時前までずっと通話していた。言わんとすることが痛いほどによく分かる内容。お互いに切り上げた方が良いかどうか何度も伺い合ったりしながら、延々と話し続けてしまう。書いていて冷静に思いますが、27歳にもなり種々の分別を備え始めた人間が夜中から朝方まで6時間弱も話す世界線って存在するのですね?

8時半起床。起床と言ってもほぼ寝ていない。通話が繋がったままうとうととしていた。

 

友人のYと金沢へ買い物に出掛ける予定。支度を、と時間の確認でスマホを見るとYから「熱でてしまって.....めっちゃ行きたいけどうつしたくないし...」と割と長文の連絡が入っている。心配の言葉よりも先に「やめとく?...てことやな!」と返すのは自分の心が狭い証拠。実のところ、はっきりとした断りとその理由を端的に伝えろよ、とか、もっと早く言ってくれればこんなに早く起きずに寝ていられたのに、とか、ちょっと苛々していた。まぁ今熱が出たのならもっと早くとかは無理難題よな、寝不足なのは此方の都合よな、とすぐに冷静になり、Yに労いの言葉を送って、さて、如何しよう、としばらく考える。洋服とカチューシャが欲しいのはYが熱を出したとて片付く欲求でもなく、1人で行くことにする。

身支度を終えると10時頃になっている。たしかM氏は10時に起きたいと言っていたな、大声出したら起きるかな、とスマホを見ると繋げたままにしていた通話が切れている。少し残念。起きれたのでしょうな、と判断した。Yには自分が車を出すと言っていたが、寝不足の状態での運転は危なすぎる、と電車で行くことにする。1人で行くことになり、かえって良かったかもしれない。自由に動けるし。

 

最寄り駅に着くと、工事中で随分と様変わりしていて驚いた。立体駐車場も新しくなっていてまた驚いてしまい、電車の時間までギリギリになる。驚いている場合ではない。急いで切符を買って駅内のコンビニでカフェオレを買って電車に乗った。電車内では寝不足で目が痙攣し始めているなぁ、と思いながら昨日の日記をつけて更新した。昨日買ったかぼちゃあんぱんを持ってきていて少し口に入れるも、不味い。うまいカフェオレもうまくはない。

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11時半頃金沢駅着。駅内と駅前のフォーラスの洋服を見て回る。FRED PERRYやABAHOUSEUNITED ARROWSで良さげなニットがあったが、すぐに疲労を感じてベンチに座り、持ってきた朝井リョウの『正欲』を読む。とりあえずご飯を、と思い13時ごろ寿司屋に入る。今朝までしていた通話でお寿司の話になったことで、食べたくなってしまっていた。少し良い値段のする回転寿司だったけれど、やはりチェーン、と思う舌になってしまっている。元バイト先のオーナーのせいにしておきます。(何度も良いところで食べさせていただいたから)せっかく金沢に来たのだからもう少し良いお店に行けば良かったです。

5皿で満腹になってしまい、寿司屋を出て買い物を再開する。何にも良いと思えない。辛うじてカチューシャだけは黒のシンプルで理想に合うものを見つけて購入した。PHAETONという香りものを扱うお店に入り、ポプリや香水の香りを色々と匂っていたら、MADetLENのポプリが有り得ないくらいどれもいい香りな上に見た目も好みすぎて欲しくなる。試しに、とMADetLENの香水も1つ1つ匂っていると、1つの香水が今まで嗅いだ香りの中で1番と言えるほど好きな香りがして、さらにそれが意中の男性Iを想起させるものだから、驚いて固まってしまう。彼は香水に詳しくてよく香水の話をしたし、「タイプは無いけれど、敢えて言うなら匂い」と断言していたほどの香りもの好き。あまり絶対という言葉を使いたくはないが、”絶対”これは彼が付けていた香水だと確信した。嗅覚だけが脳に直結しているという事実があるにしろ、この鮮明な記憶の立ち上がりに、脳の正確さ、精密さに本当に驚いてしまった。驚くあまり買うということを忘れ、半ば呆然としてお店を出て、洋服を見る気にもなれずもう帰ることにする。(何しに来たん)

15時過ぎ、貢茶でナタデココを追加したマンゴーティーなるものを買って、帰る電車に乗る。車内では『正欲』の続きを読んでいた。この小説は読んでいて苦しくなる。自分はそこまで特殊な性癖の持主ではないと思っているが、登場人物の気持ちが痛いほどに分かってしまう気がする。苦しくて読むのを辞め、車窓から流れていく景色を眺めて泣くのを堪えていた。(何しに来たん)

最寄り駅についてから、車のガソリンを入れて帰宅。煙草がおいしい。途中お腹を下してコンビニで悶えた。

18時帰宅。「寒すぎる......疲れた.......」と母に言うと、先にお風呂で早く温まりなさいと言われて入ることにする。

19時にお風呂から上がり、夕食。野菜やベーコンの入ったクリームスープ、鰤の照り焼き。食後日記をつけようとPCを立ち上げるも、疲労困憊の身体には画面の光が辛く、あまり進まなくて直ぐに閉じる。20時半頃、M氏から勧められた音楽を聴いていたら、きっと疲れも誘ってか、自分が100%感受性の生き物になってしまう。あの香水を嗅いだあたりから駄目だな、と気づいていたが寝た方がいいと思い、寝支度をして自室へ行き、ベッドに横になる。

21時半頃、少し泣いてから眠りについた。哀しんでなどいない。